音楽と大門愛し35年 バー「g」25日閉店

2017/12/18
 函館最古の音楽バーとして知られ、今年で丸35周年を迎えた「BLACK MUSIC(ブラック・ミュージック)g」(松風町1、高橋裕店主)が25日で閉店する。他店の従業員時代も含め大門地区で50年間、飲食業を続けてきた高橋店主は「節目を迎え、一区切りつけたい」と閉店を決めた。22日は最後となるクリスマスライブを開催する。

 薄明かりの落ち着いた店内では、ブルースをはじめジャズやアコースティックなどの音楽が絶え間なく流れる。ウイスキーボトルとともにレコードやCD約5000枚が棚にぎっしり並び、多くの客が音楽を聞きながら酒を飲み交わす。プロ、アマ問わず、店内で定期的にライブも開催してきた。

 1人になれる時間を求めて立ち寄る個人客もいれば、団体客の2次会、3次会に利用されることも。著名人がお忍びで立ち寄ることもあるという。

 開店は1982年。高橋店主は「当時、函館にこの手の店がなかった。とにかくブルース、黒人音楽が好きで、函館で広めたいと思った」と店を構えた思いを語る。

 音楽とともに大門をこよなく愛し、大門で営業し続けることにこだわった。「良い悪いは別にして、いろいろな人間模様が見られる。そこに何か活力を感じる」と大門の魅力を口にする。「これで終わるという実感もなく、特別な思いもないです。最後まで普段と変わらずに営業します」と高橋店主。シャッターを閉じるまで、客を温かく迎えるつもりだ。

 22日のライブは「クリスマス&So Long g」と題し、坂本均さんと藤本修さんによるユニット「TWO DOGS」が出演。前売り2500円、当日3000円(以上ドリンク&フード付き)。午後8時開演。

 営業時間は午後8時〜午前3時(金曜、土曜は午後7時から)。問い合わせはg(0138・27・0528)へ。

提供:函館新聞社

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