介護支援ボランティアポイント、生きがいづくりに効果

update 2015/10/18 10:24


 介護施設などでのボランティア活動に対し、換金できるポイントを付与する函館市の「介護支援ボランティアポイント事業」の開始から、10月で1年を迎えた。65歳以上の市民がボランティアとして登録し、自分の都合に合わせて無理なく、生きがいを感じながら活動を続けている。

 同事業は高齢者の社会参加や介護予防を推進する狙い。自らの特技や経験を生かした活動を通じて施設利用者と交流する。活動内容は食器洗いや掃除のほか、話し相手になったり一緒に体を動かすなどし、介護の知識がなくても気軽に行えるものが多い。

 活動時間に応じてポイントがたまる仕組みで、1時間ごとに1ポイント(=100円)付き、1日2ポイントまで。1〜12月で年間50ポイントまで換金できる。ボランティアを受け入れる市内のデイサービスセンターや特別養護老人ホームは、9月末時点で97カ所。事業開始から4カ所増加しており、市保健福祉部高齢福祉課は「事業の周知は一定程度されている」とする。

 高齢者介護複合型施設のライフプレステージ白ゆり美原(美原2、越尾賢施設長)には8人のボランティアが通う。事業開始から活動している佐々木礼子さん(70)と永川總子さん(71)は「前向きに過ごす方々と接し、『私たちも80、90代になっても元気でいよう』と励みになる」と口をそろえる。

 同施設では1月から150ポイント近くためている人もいるといい、ほぼ毎日ボランティアが訪れている。永川さんが「生活にめりはりが生まれた」と話すように、ライフスタイルの一環として活動を楽しむ声も上がっている。

 一方、事業参加に必要な研修会を受けボランティア登録した187人のうち、実際に活動しているのは62人(9月末現在)。市は当面現状維持で事業を進めるが、積極的な活動参加を課題とし「ボランティアや施設側の意見を吸い上げ、事業に取り組みやすいよう改良し、長く継続させていきたい」(同課)としている。市は11月20日に本年度2回目の研修会を開催する予定で、1人でも多くの参加に期待している。

提供 - 函館新聞社

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