6月から五稜郭の石垣修復開始

update 2015/1/30 10:06


 函館市教委は、6月から特別史跡・五稜郭跡内堀の崩落した石垣の修復を行う方針を固めた。堀に沈んでいる石を回収し、積み直して、来年3月までに修復を完了させる見通しだ。

 28日に開かれた「特別史跡五稜郭保存整備委員会」(近藤公夫座長)で報告し、了承された。

 市教委によると、昨年3月27日に郭内南東部の石垣が幅約10b、高さ2bにわたって崩落したといい、原因は「大雪や雨が降り、石垣内にたまった水が結氷した後、暖気の影響で急激に溶け、石垣にゆがみが生じたため」とみている。4月8日には文化庁や道教委などの視察も入り、現在は立ち入り禁止区域となっている。

 修復事業は、6、7月に堀に沈んでいる石を回収。現況調査や設計も合わせて行い、11月から石の積み直しを行う予定だ。事業費は約6000万円を見込んでおり、国と道に補助を申請し、市教委負担分は1500万円程度とみている。

 1988年から五稜郭跡で開かれている夏の一大イベント「函館野外劇」は昨年、石垣の崩落を受け、舞台の場所を郭内に移して実施したが、開催決定が遅れたことによる周知不足が響き、入場者が減少した。NPO法人市民創作「函館野外劇」の会の里見泰彦事務局長は、来年3月の北海道新幹線開業による観光客の増加を見込みながら「(修復は)会や市にとって非常にうれしいこと。劇の集客回復につなげていければ」と期待を込めている。

 市教委は「専門機関の指導を受けながら調査を進め、できる限り崩落前の石垣を再現できるよう努力する」と話している。

提供 - 函館新聞社

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