「大沼プリンス」大規模改装…来年4月オープン

2014/12/30
 【七飯】七飯町西大沼温泉の函館大沼プリンスホテル(久松慎一郎支配人)は、2016年3月予定の北海道新幹線開業や、道南を訪れる外国人旅行者の増加などを踏まえ、国内外からの観光需要の高まりを見込み大規模改装する。15年4月18日にオープン予定で、これまでの4〜11月の季節営業から、通年営業とする。  同ホテルは1990年7月に開業。大沼国定公園や駒ケ岳の絶景が楽しめるリゾート地にあることで親しまれてきた。一方で、冬期間の宿泊者が伸び悩み、10年11月から冬期間の休業を行っていた。

 今回の改装は、新幹線開業に加え、13年11月に道央道大沼公園インターチェンジが開通したことで首都圏、東北、道内の各方面からのアクセスが向上し、60歳代を含む3世代、家族連れ、外国人観光客の取り込みを強化するために行う。すでに工事は始まっており、投資額は約3億8000万円。

 客室数は38増えて292室となり、禁煙室は110から220に倍増。これまでのスタンダードツインは、モデレードツイン(213室)、ハイグレードタイプのスーペリアツイン(71室)に分割され、多様化するニーズに対応する。各部屋にはコウホネやスイレンなど、大沼湖に浮かぶ花をカーペットにあしらう。スイートルーム(4室)の空間は、昼から夕暮れにかけて変化する輝きを表現する。すべての客室にシモンズ社製ベッドを導入。ロビーは函館の春の桜をモチーフとしたデザインに、メーンダイニングルームは、レストラン内のフロアの段差をなくし、シニア層に配慮する。コテージ(15年6月オープン)も木目調の床に張り替え、自然と一体感を演出する。

 プリンスホテル(東京)は、函館大沼の改装により、札幌、釧路などの道内や全国のホテルと回遊できるMICE(会議、研修、招待旅行、学会、展示会など)を提案し、需要喚起も図る考えで、観光客のみならず、さまざまな目的で道南を訪れる人が増えることが期待される。

提供:函館新聞社

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