スルメイカ漁低調

2014/12/29
 函館近海のスルメイカ漁が、低調なまま今季の終了を迎えることになりそうだ。函館港近海釣りイカ(冷凍船、トラック便除く)の水揚げ量は、6〜12月中旬の累計で前年比11%減の706dとなり、最終的には不漁だった昨季トータル(927d)を下回る見通し。漁業者にとって厳しい結果となる可能性が高い。

 今季は、漁期前半(北上群)にピークが見られず低調に推移。後半(南下群)は10月下旬から漁獲が上向き、10月122d、11月199dと2カ月続けて前年を上回った。11月は過去10カ年平均(2004〜13年)の159dも超え、年間の単月ピークとなりそうだ。

 好漁の要因について、道総研函館水試(金森浩一場長)の澤村正幸研究主査は「今年は秋の海水温が過去3年に比べて低かったので、南下群の来遊が早かった。そのまま函館近海に漁場形成が長期間続いた」とみている。

 函館市漁協(橘忠克組合長)は「10、11月は盛り返したが、漁期トータルで見ると振るわない。12月に入ってからも、しけの影響で操業できたのは計14日(25日現在)。品薄感もあって競り値はまずまず」としている。

 澤村研究主査は「水温低下に伴い、イカも南下していく。函館沖に漁場形成が長期間続くとは考えにくいので、例年通り来年1月前半ごろまでに漁期は終わるだろう」と話している。漁期は1月末まで。

提供:函館新聞社

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