函館高専に放射性物質精密検査機器 全国高専で初
update 2014/1/6 10:31
函館高専(岩熊敏夫校長)が、食品や土壌などに含まれる放射性物質を測定できる精密検査機器を学内に設置した。2台目となり、手厚い検査態勢を整えたのは全国の国立高専51校で初めて。月内にも稼働させ、市民や企業のニーズに対応する。
同様の測定装置は市立函館保健所にもあり、民間からの検査を引き受けている。函館高専は、高等教育機関として国内屈指の放射能測定態勢を構築した。
導入したのは、ラトビア製「ゲルマニウム半導体検出器」で約1800万円。天然か人工か放射性物質をより明確に区別して測定でき、放射性セシウムを1`当たり0・05ベクレルの少量まで検出可能という。国の放射性セシウム基準値は一般食品の場合、同100ベクレル以下。結果は最短20分で判明、感度を高めようとすれば24時間かけて測定もできる。
道内4高専(函館、苫小牧、旭川、釧路)が連携し、道内全域の検査をカバー。授業や科学クラブなどで教育目的(無料)にも使うため、同保健所とすみ分けられる。料金は1検体当たり2万円程度を想定し、今月末ごろの運用を目指す。
函館高専には、既に簡易な検査機器(NaTシンチレーション型検出器)があるが、輸出食品のためゲルマニウム半導体型での検査を望む声もあった。
放射能測定室のある地域共同テクノセンター長の小林淳哉教授は「食品の安全や環境の安心に貢献したい。北海道の食の安心が、日本の安心≠ニいう意識で取り組む」と話している。
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