寒締めベビーリーフ開発へ 道南農試

update 2012/12/21 10:28


 【北斗】道総研道南農試(北斗市本町)が今冬から、ベビーリーフの「寒締め」栽培技術の開発に乗り出す。寒さを逆手に取って商品の差別化や農家の冬場の収入確保につなげる。寒締め処理はホウレンソウや小松菜で既に導入されているが、ベビーリーフは道内農試では初めての取り組みという。

 寒締め栽培は、野菜を収穫前に寒気にさらすことで糖度やビタミンCが増す。ベビーリーフの通常の収穫時期は4〜10月だが、飲食店から冬季の安定供給を望む声が多いことに加え、雪の少ない道南では、ビニールをかぶせたまま何も作らず越冬させるハウスを有効活用できる。寒締めが実現すれば、生産期間が延びて所得増も期待できる。

 同農試によると、ホウレンソウだと糖度8以上で「寒締め」として出荷。ベビーリーフは、昨冬の試作結果では糖度が6〜11、ビタミンC含量も春、夏栽培に比べ上昇した。野菜ソムリエからは「味が濃くてドレッシングなしで食べられる」と高い評価を得た。

 本格試験では、ハウス1棟(100平方b)で小松菜やミズナ、カラシナなど22品目を栽培。品種ごとの耐寒性や、糖度、ビタミンCの経時的な変動パターンについて調査する。収穫は来年1月上旬〜3月上旬の見込み。

 同農試の高濱雅幹(まさよし)研究主任(35)は「寒締めは、冬に甘くてビタミンの多い野菜を安定供給できる。将来的には本州出荷も可能だろう」と期待を込める。栽培マニュアルを同農試ホームページで公開しており、試験結果を踏まえ「寒締め編」を追加する。

 2009〜11年度の研究で、同農試がベビーリーフ栽培技術を確立。本年度から本格的に普及し、今金町内4戸が栽培した。

提供 - 函館新聞社


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