石積み防波堤の修復工事本格化

update 2012/12/14 09:36


 建設から100年以上が経過し、産業遺産、歴史文化財しての価値の高い函館漁港(入舟町)石積み防波堤の復元工事が本格化している。老朽化で防波堤先端部が崩落する危険が出てきたため函館開建が昨年度から修復工事に着手。劣化の激しい石を取り換え、新たな石を積み直す作業をしている。年度内の完成を目指す。

 同防波堤は、北海道で最初の近代港湾施設として1899(明治32)年に完成。2004年に土木学会の「選奨土木遺産」、06年には水産庁の「未来に残したい漁業漁村の歴史文化財100選」などに選定されている。学術的な貴重な財産とともに現役の港湾施設として機能している。

 修復工事は近代土木遺産として技術や意匠の価値低下を招かないよう、さらに漁港としての安全性も配慮。北側防波堤(105b)、南側防波堤(11b)の石垣約1700個をいったん取り外し、再生可能な石を選別した後、劣化の激しい500個を新しい石に取り換えることにした。10月から積み直す作業をしている。

 新旧の石が見た目で分からないよう新しい石も既存の石と同じような風合いを出すよう工夫をしている。

 函館港湾事務所は「整備によって旧港内の静穏度を確保する防波堤としての機能を十分果たす。さらに灯台などの復元で漁港のシンボル的な存在、ランドマークとして機能することも期待したい」としている。

提供 - 函館新聞社


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