人工知能で小説創作 未来大の松原教授ら

update 2012/9/8 12:12


 SF作家星新一さん(1926―97年)の得意ジャンル「ショートショート」(400字詰め原稿用紙20枚以内の短い小説)の作品を基に、同様の小説をコンピューターに創作させる研究が動き出す。人工知能(AI)研究の第一人者で、公立はこだて未来大(中島秀之学長)の松原仁教授(53)ら研究者6人が取り組む。感性をコンピューターに再現させる試みで、成果が注目される。

 ショートショートは、起承転結やオチがあるなど筋立てが分かりやすい上、1000作以上と作品数も多いことから対象に。政治情勢や流行などの要素も少なく、コンピューターには比較的扱いやすいという。

 5年以内に、コンピューターで作風を分析するとともに、新しいショートショートの創作法を見いだす。優れた作品を完成させ、文学賞にペンネームで応募したい考え。

 松原教授は「星さんの作品を参考にはするが、引っ張られず、星さんにはなかった個性を作り出し、そして超えたい」と意気込む。

 チェスや将棋で勝つなど人間の理性に関しては格段の進歩を遂げたAI。ただ、生まれつき人間が持つ感性が反映される小説は不得意とされ、「ショートショートを生み出せれば、コンピューターにも感性を扱えるという証拠になる」と松原教授。

 プロジェクトは松原教授が統括、同大の中島学長、角薫教授、迎山和司准教授のほか、名古屋大と法政大教授もメンバー。

提供 - 函館新聞社


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