上半期函館 観光客14%減 266万人

update 2011/12/2 10:48


 函館市が1日に発表した本年度上半期(4〜9月)の観光客の入り込み数(推計値)は266万7000人で、前年同期比14・4%(45万人)の大幅減となり、平成元(1989)年以降では最低の水準に落ち込んだ。東日本大震災の影響が直撃したが、市は「有珠山噴火の時よりも回復は早く、あまり悲観する必要はない」とし、今後の巻き返しに期待をつないでいる。

 市観光振興課によると、比較可能な統計が残る1963年以降、前年同期比では2000年3月の有珠山噴火に伴う同年度上半期の12・6%減が最大だったが、今回はそれを上回った。

 月別では、4月が前年同期比31・2%減、5月が同30%減、6月が同30・4%減、7月が同7・3%減と落ち込みが激しく、4〜7月だけで同23・7%(45万6000人)の減少となった。一方、8月は同1・5%減、9月は同2・8%増と前年並みに回復し、「震災後に東北などで積極誘致した修学旅行生の増加が大きい」(同課)とみる。

 地域別では、道外客が同20・7%減の158万1500人と大幅に減少した半面、道内客は同3・4%減の108万5800人と比較的堅調に推移。構成比では前年は道外64%、道内36%だったが、本年度は道外59・3%、道内40・7%となり、ウエートの低い道内客が下支えしたことがうかがえる。

 交通機関別では、バスが同16・6%減、JRが同12・8%減、航空機が同13・3%減と振るわず、乗用車も「休日千円」の高速道路料金割引などの廃止で同16・5%減と落ち込んだ。一方、フェリーは震災に伴う被災地支援のための海上輸送などで同1%減にとどまったが、観光入り込みかどうかは不透明だ。

 本年度は震災の影響に加え、昨年夏の函館競馬場のリニューアルや箱館奉行所の復元などハード整備の反動減もあるとみられる。下半期(10月〜来年3月)は近年、145万人前後で推移していて、市は函館―ソウル(仁川)線の定期便再開に伴う外国人観光客の回復や冬場のイベントPRに力を入れる方針。

提供 - 函館新聞社


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