大平さん17日に事務所開設 障害関係なく楽しい旅行を

update 2011/12/13 10:43


 函館市内在住の全盲のアマチュアカメラマン、大平啓朗さん(32)が17日、函館市中島町25の「中島れんばいふれあいセンター」内に、障害の有無や年齢にかかわらず誰もが旅行や観光を楽しむ「ユニバーサルツアー」の企画・ガイドを行う事務所を開設する。今後、組織をNPO法人化し事業を進めていく方針で、大平さんは「障害、年齢に関係なく誰もが行きたいと思う所に行けるよう個々のニーズに対応していきたい」と話している。

 事務所の名称は「ふらっとほ〜む」。バリア(障壁)のないフラット(平ら)な場所になるよう、誰もがふらっと気軽に立ち寄れ、人が行き交う駅のプラットホームのような存在になるよう願いを込めた。

 事業の柱となるユニバーサルツアーの企画・ガイドは市内の旅行代理店と協力しながら行う。市外や道外からの観光客を迎え入れ、地元住民ならではの視点で案内する「着地型観光」の実践を目指していて、車いす利用者や聴覚、視覚、その他の障害者に対応したツアーの企画立案やガイドも行う。

 ただ、観光スポットを案内するだけでなく、例えば、視覚以外の感覚で景色を楽しむ体験型プログラムを取り入れるなど大平さんならではの企画を立案していくつもりだ。

 この他、観光施設や宿泊施設のバリアフリー情報を発信する取り組みも行う。車いすや人工肛門保有者に対応したトイレあるのかなど、市内観光を楽しみたいという障害者、高齢者の相談にも応じる。

 事務所内では、大平さんが撮影した写真を常設で展示し、写真作品をポストカードにして販売もする。職員2人を採用し、当面3人体制で運営していく。他団体と連携してユニバーサル型のイベントの企画、運営もしていく考えだ。

 大平さんは2009年6月から沖縄を皮切りに1年間、民泊しながら47都道府県を巡る1人旅を行った。旅先で撮影活動をしながら地元の人たちと交流を深め、その経験を糧に起業を目指し、準備を進めてきた。

 大平さんは「いろいろな人の協力を得て事務所を開くことができた。これまで培った体験やネットワークを生かしていきたい」と意欲を見せる。

 17日は午後1時から中島廉売内で開催するコミュニティービジネス起業支援ワークショップで大平さんが活動の内容を発表するほか、午後2時半から開所式を行い、事業を始める。

提供 - 函館新聞社


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