世界遺産登録の可能性探る 縄文遺跡群フォーラム

update 2011/11/27 10:26


 函館市南茅部地域の大船遺跡など、「北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群」の世界遺産登録を推進するフォーラム「縄文遺跡群世界遺産登録の意味」が26日、函館市民会館(湯川町1)で開かれた。関係者ら約100人を前に、同遺跡群の保存・活用に携わる有識者が講演などを行い、方向性を探った。

 同遺跡群が所在する北海道、青森、秋田、岩手の4道県で構成し、2009年に設立した縄文遺跡群世界遺産登録推進本部の主催。同年1月に世界遺産暫定一覧表に記載され、15年度の登録を目指す同遺跡群の情報発信を目的に、今年は同3県で同フォーラムを開催してきた。

 基調講演は、函館出身で日本考古学協会会長の菊池徹夫さんが「北日本の歴史と縄文世界遺産」と題して行った。 菊池さんは「この遺跡群の地域は縄文文化の中核。代表的な遺跡が多く、津軽海峡を挟んで一つの文化圏として成り立っている」と遺跡群の価値を説明。その上で「登録を実現させるためにはほかの優れた文化遺産と張り合わなければならないが、普遍的な価値を示すことで可能性は見えてくる。そのためには行政、研究者、市民が一体となって国内外に情報発信していくことが必要で、我々の努力にかかってくる」と力説した。

 パネルディスカッションでは、今年6月の平泉(岩手)世界遺産登録に尽力した岩手県教委の中村英俊さんが講話。「登録実現にはボランティアガイドなど、市民の協力が不可欠。観光客と直接接しなくても環境整備をするなどし、地域が一体となって進めていくことが大切」と話していた。

提供 - 函館新聞社


前のページにもどる  ニュースをもっと読む


ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです