介護事故08年以降で最多 函館のサービス事業所 昨年232件

update 2011/11/23 10:28


函館市内の介護サービス事業所における昨年度の事故報告数は、前年比93件増の232件で、現在の統計方法が始まった2008年以降、最多となった。居室や病室での事故が最も多く、高齢化の流れを受けて事業所が大幅に増加していることが増加の原因とみられる。市介護高齢福祉課は「少しでも件数を減らすために従事者と施設のサービスの質を高めていきたい」としている。

 介護サービス事業所での事故は08年度104件、09年度139件と、年々増加が続いている。改行 昨年度は232件のうち、特別養護老人ホームが60件、リハビリなどに重点を置いた介護老人保健施設が59件と目立った。次いで認知症対応型共同生活介護施設(グループホーム)が48件だった。

 居室・病室での発生が111件と最も多く、過去2年報告がなかった事業所外での事故も10件あった。事故原因は転倒が122件と最多、車いすやベッドからの転落も23件と目立つ。事故内容は転倒に伴う骨折が163件と大半を占めた。次いで裂傷19件、打撲10件など。

 同課によると、市内の介護サービス事業所数は今年11月現在で450カ所あり、昨年4月からは63カ所増えている。高齢化に伴う利用者の増加が事故増加の原因として最も考えられるという。

 こうした実態を受け、市は介護・福祉施設従事者の実務向上を狙いとした講演会(11月18日、函館市民会館)を開催。利用者の事故を防ぐリスクマネジメントの意識付けを行うなど、サービス向上を推進するための施策を引き続き行っていく予定だ。

 同課は「事業所の中には軽度の事故と判断し、報告していない所もある。報告とともに検証も行い、少しでも事故をなくしてほしい」と呼び掛けている。

提供 - 函館新聞社


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