被災乗り越え「出航」へ 摩周丸あすから営業再開

update 2011/4/15 10:07


 東日本大震災の影響で停電となり、休館中の函館市青函連絡船記念館摩周丸(若松町)は、16日から営業を再開する。同館を管理・運営するNPO法人語りつぐ青函連絡船の会(木村一郎理事長)の白井朝子副理事長は「復旧に時間はかかったものの、春の大型連休に間に合って良かった。函館に観光客が戻る一役となりたい」と話している。

 3月11日に発生した地震と津波を受け、同館は非常用タラップなど、地上設備の一部が破損したものの、船体や展示物に影響はなかった。しかし電気と水道は、隣接する旧シーポートプラザ(休館中)の建物内を通り、ここから分配される形となっており、津波で同プラザが浸水し電気設備が使用不能となり、同館も停電状態となっていた。

 同プラザを所有するJR北海道と、市など関係機関が復旧について協議を続け同31日、4月上旬に電気が復旧する見込みとなった。「JRは鉄道業務、市は市民の生活が元に戻るように懸命になっていた。その中で、摩周丸についても力を注いでくれたことに感謝したい」と白井さん。

 8日に電気、ガス、水道が復旧、正午と午後5時を告げる汽笛も復活。12日から清掃や塗装、タラップ修理を行い、15日に定期的な船体点検を受け、16日から営業する。イルミネーションの点灯はしばらくかかる見込み。

 同館は年間約5万人が訪れる人気施設。すでに5月中旬以降、札幌や旭川から中学生の修学旅行で予約があるという。2月下旬から地震発生の前日まで、経年劣化にともなう修繕工事を行ったばかりで、3階後部にある自動車搭載区画の塗装などを披露した日に地震が発生した。白井さんは「新しくなった摩周丸を楽しんでほしい」と呼び掛けている。

提供 - 函館新聞社


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