万代町在宅福祉委員会、町会館にサロン開設へ

update 2010/9/19 15:22


函館市の万代町在宅福祉委員会のメンバーらが、地域住民の誰もが生き生きと暮らせるまちづくりを目的に「函館の地域福祉を考える会」(伊藤千代会長、会員約30人)を立ち上げ、本格的な活動に向け準備に取り組んでいる。町会館に子どもからお年寄りまでが気軽に集える交流の場としてサロンを設ける試みで、関係者は「これをモデルケースに取り組みが全市的に広がれば」と期待している。

 「考える会」事務局長の永澤和枝さん(59)が2年前から考えてきた試みで、昨年5月の同町会総会での承認を得て同会が発足。@町会館での行事に若い世代を巻き込むA一人で暮らす70歳以上のお年寄りの社会参加を図るB地域の拠点である町会館を有効活用する―を活動の三本柱に、12月までのサロン開設を目指す。

 市内の多くの町会では、役員の高齢化や町会加入率の落ち込みといった悩みを抱え、若い世代の活動参加が喫緊の課題となっている。サロンの開設で若い世代の親子が活動に加わり高齢者と接することで、「地域で取り組む奉仕活動のやりがいや意義を理解してもらうことができる」(永澤さん)と期待する。

 また、在宅福祉委が行っている安否確認活動の対象となるお年寄りも、サロンの運営に加わってもらうことが特徴。ボランティア体験を通じて交流の楽しさを実感し、地域住民とのきずなを深めてもらう考えだ。

 「函館の地域福祉を考える会」では、万代町会と同町在宅福祉委と連携して活動を展開していく。サロン開設後は毎月1、2回、土日を利用して町会館を開放し、図書コーナーのほか、お手玉や将棋、囲碁などを用意し子どもに楽しんでもらう。このほか、保護者が子育てや身近な生活での悩みを抱えていれば、同会でのアドバイスも期待できるという。 9月17日にはその対象者と同会のメンバー13人が町会館に集合。笑顔が絶えない和やかな雰囲気の中、子ども向けのお手玉を作った。参加した対象者の一人、難波幸子さん(82)は「声を掛けてもらうだけでありがたい上、知っている仲間と一緒に何かをするだけでとても面白いですよ」と居心地の良さを語る。

 同会によると、こうした取り組みは市内では珍しいだけに、サロン開設後の2年間も会の活動や運営の基盤を築く準備を進めるという。伊藤会長(78)は「中心メンバーはお年寄りが多いけど、何とか頑張りたい」と張り切る。

 永澤さんは「町会館からいろんな情報発信もできるのでは。夢は大きいが、当面は地道に活動しながら周知も図りたい」と話している。

提供 - 函館新聞社


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