白鵬54連勝に福島でもたたえる

update 2010/9/19 15:21


【福島】大相撲の横綱白鵬が千代の富士(現九重親方)の持つ53連勝記録を抜き、昭和以降単独2位となった18日、千代の富士の故郷、福島町でも多くの町民や関係者らが歴史的な一番をかたずをのんで見守った。白鵬が小結稀勢の里を下すと、町民らは「記録はいつか破られるもの」とさわやかに語った。白鵬の偉業≠たたえ、あらためて「昭和の大横綱」千代の富士の強さを思い起こしていた。

 千代の富士が53連勝の記録を打ち立てたのは1988(昭和63)年の5月場所から11月場所14日目の旭富士戦まで。「どこで見ていたかは忘れてしまったが、千秋楽で大乃国に負けたときは本当に悔しかった。がっかりしたのを今でも覚えている」。2人の横綱の足跡を紹介する町福島の「横綱千代の山・千代の富士記念館」に勤務する九重親方の姉、小笠原佐登子さん(57)は53連勝の記録を作った当時を振り返る。

 「それでも22年間も記録が破られなかったのが不思議。現役の力士たちは記録を破ろうと頑張っているので、いつかは破られると思っていた」とさっぱりとした表情で語った。圧倒的な強さを見せる白鵬を「若くて勢いもあるので、まだまだ記録を伸ばしそう」と分析していた。

 また、毎年6月に町内で開かれる「女だけの相撲大会」で名物行司として活躍する馬躰一廣さん(64)は「(記録を破られたのは)町民としては少し残念」と複雑な思いをのぞかせたが、「九重親方はきっと白鵬を祝福しているはず。記録を作っても、記録を塗り替える人が現れるのがスポーツの世界。それは相撲でも同じこと。それでこそ相撲はもっと盛り上がる」と話し、相撲界の発展を願っていた。

提供 - 函館新聞社


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