「里親制度」「家族」語り合う…北海道地区研修大会

update 2009/9/14 12:12

 北海道里親研修大会・全国里親会北海道地区里親研修大会(道、全国里親会など主催)が13日、函館市大手町の函館国際ホテルで開かれ、道内各地から里親や関係者ら約220人が集まった。「『絆(きずな)』子どもたちに家庭のぬくもりを」を大会スローガンに、昨年に放映されたNHK朝の連続テレビ小説「瞳」の脚本家、鈴木聡さんの特別講演、現役の里親らによるシンポジウムが行われた。

 同大会は里親会がある道内9地区で、持ち回りで実施され、函館での開催は2000年以来。経済的困窮や虐待などさまざまな事情で親と暮らせない子どもを自宅で預かり、養育する「里親制度」の普及啓発、養育レベル向上が狙い。道内の里親登録数は8月現在595世帯、このうち委託を受けているのは262世帯で、渡島・檜山管内では44世帯が登録し、20世帯が委託を受けている。

 「家族はつくるもの」と題して講演した鈴木さんは里親や児童養護施設などへの取材を基に「(ドラマに登場する)それぞれの里子に養護家庭ならではのエピソードを盛り込んだ」などとドラマ作りの裏話を披露。主人公が離婚した両親に言うせりふを用いて「家族は自然になるものじゃなく、努力してつくるもの。これは養護家庭、一般家庭にも言えること。価値観の違う集まりである家族こそ共有・共感することが大事」と語った。

 シンポジウムでは、鈴木さんを交え、コーディネーターの名寄市立大学短期大学部教授の家村昭矩さん、函館地区里親会会員の里親、新井清福さん、札幌社会福祉専門学校教員の奥寺光子さん、函館市内の青少年自立援助ホーム「ふくろうの家」ホーム長の高橋一正さんが「里親による社会的養護と里子の自立に向けて」をテーマに語り合った。

 このうち新井さんは里子3人の事例から、個々に合わせたかかわり方を説明。親に頼れない青少年を支援する高橋さんは「子どもたちを孤立させないことが大人の責任。頼っていい場所が一つあると大きな問題につながらない」などと話した。

提供 - 函館新聞社




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