総合評価落札を試行導入 10月から函館市と水道局

update 2009/9/13 09:53

 函館市と市水道局は10月から、公共工事の品質確保を目的に一般競争入札の一部で「総合評価落札方式」を試行的に導入する。落札価格だけで決める従来の入札では工事の出来や安全な施工などが低下する恐れがあるため、過去の工事実績など他の要素も加味して落札業者を決める。場合によっては入札価格が高い業者でも落札できるシステムとなっている。

 市調度課によると、総合評価落札方式を試行するのは、土木工事の中の水道管更生工事、建築工事、舗装工事、水道施設工事の中の配水管敷設工事。市土木部が実施している市発注工事の過去の施行成績、国や道などの同種工事の施工実績、管理技術者の配置予定、労働福祉などで15点満点の標準点評価項目を作り、一定の算式で入札価格と標準点で総合判定する。

 例えば、標準点10の業者Aが2900万円で入札した場合、総合評価点は3・7931。標準点15の業者Bが3000万円で入札した場合、総合評価点は3・833で、入札価格が100万円高くても総合評価はBが上回り、落札業者となる。

 総合評価落札方式は、国が基本的なフレームを示し、道内では札幌市や旭川市など、函館近郊では七飯町が試行。北斗市も早期試行を検討している。函館市は10月1日公告の工事から実施し、実際の入札は10月末を予定している。対象工事の拡大などは来年度以降の検討課題となる。

 函館市では昨年、比較的小規模な工事で最低制限価格による落札が相次ぎ、くじ引きで業者を決める事例が続出。工事の品質低下や労働環境へのしわ寄せが懸念されたため、最低制限価格の事前公表を廃止した。合わせて最低制限価格の新たな算定方式を導入し、以前より1割ほど底上げする改善をしている。

提供 - 函館新聞社




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