乙部の館浦温泉でボーリングスタート

update 2009/9/12 15:45

 【乙部】乙部町の館浦温泉で、新たな泉源確保に向けたボーリング探査が11日にスタートした。高さ約30メートルのやぐらが組まれた現場では、寺島光一郎町長や工事関係者が出席して開坑式が行われ、工事の安全と新たな泉源開発の成功を祈願した。

 同温泉は北海道南西沖地震の影響もあり、地下深部に達する源泉パイプの損傷が進んでいる。温泉の安定供給を目指す町は本年度、9000万円の予算を計上。道立地質研究所(札幌)のアドバイスを受け、既存の源泉から約60メートル離れた地点でボーリングを開始した。早ければ年内にも町内4番目となる泉源誕生が見込まれている。

 開坑式には、同温泉の開発を手掛けた祝田松利前町長、阿部一町議会議長、探査を請け負った大地コンサルタント(旭川)の工事関係者、館浦温泉自治会の竹中敏雄会長ら約30人が出席。神事に続き、寺島町長がボーリング機のスイッチを押し、地下1300メートルの泉源を狙う掘削作業がスタートした。寺島町長は「新たな泉源を中心にした館浦地区の末永い反映を期待します」とあいさつ。同社の千葉新次社長は「必ずや町の期待に添えるよう工事を進めます」と決意を述べた。

 古くは温泉開発が困難とされていた町内では1981年、館浦地区で初めて本格的なボーリング探査が行われ、予定深度を超える深さ1245メートルで、湯温70度に達する豊富な泉源を掘り当てた。館浦温泉と命名された泉源は毎分171リットルの湧出量を誇り、町営浴場いこいの湯をはじめ、近隣の旅館やホテル、公民館や町民プールなど公共施設にも肌触りのよい温泉水を供給。その後は緑町温泉や鳥山温泉の開発にもつながった。

提供 - 函館新聞社




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