過疎の課題 肌で感じる 九州女子大「アウト・キャンパス・スタデイ」

update 2010/9/6 11:00

 【厚沢部】厚沢部町と連携協定を結んでいる九州女子大(福岡県北九州市)の学生24人が4日夜、町内入りした。14日までの日程で町内に滞在しながら、過疎地の生活環境をめぐるさまざまな課題を実地で学ぶ「アウト・キャンパス・スタデイ」に取り組む。

 学生の訪問は2008年に始まり今年で3回目。町は「世界一素敵な過疎の町づくり」をスローガンに掲げ、移住や地域間交流の促進に取り組んでいる。その一環として、同大家政学部人間生活学科の学生に農村地域を研究フィールドとして提供。住民との交流を通じて町内の生活や食文化などを実地で学んでいる。

 4日夜には、町民交流センターで学生たちを歓迎する「ウエルカムパーティー」が開かれた。アウト・キャンパス・スタデイを支援する町地域再生プロジェクト推進協議会の渋田義幸会長は「学生の研究成果や提言を将来のまちづくりに生かしたい」とあいさつ。渋田正己町長は「北九州市と厚沢部町の面積はほぼ同じだが、人口は200分の1に過ぎない。日本の北と南で異なる風土をよく学んでほしい」と歓迎の言葉を述べた。

 中井明美人間生活学科長は「学生には学校の中では学べないことを身に着けてほしい。今後も厚沢部での研修を続けたい」とあいさつした。会場では学生とホームステイ先の住民が対面。自己紹介に続いて、本道と九州の生活や文化の違いを語り合った。24人の学生は、町内の家庭にホームステイしながら、農村地域の衣・食・住など、多彩なテーマごとに聞き取り調査などを行う。

 11、12の両日には、地元の小学生と「こども合宿」を行い、家事の楽しさを教える。13日には、滞在中の研究成果を基にした町の活性化プランについての報告会も予定している。

提供 - 函館新聞社




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