ソバ畑で優雅な舞…花観賞会で松前神楽奏上

update 2009/9/6 16:42

 【福島】間もなく収穫を迎える福島町千軒のソバ畑で5日、「第8回福島町『千軒そば』の花観賞会」(実行委主催)が行われた。白い花が咲く中で、松前神楽を奏上。豊作や繁栄を鎮守に祈る風情ある光景に、大勢が酔いしれた。

 特産と伝統芸能を織り交ぜた内容で、福島の秋を代表する催し。7月の長雨で例年より10日遅い種まきとなり、観賞会に花が咲くかどうか関係者を心配させたが、8月の好天で見事な満開となった。

 松前神楽は道無形文化財。「古里が誇る財産」と福島では町民有志でつくる福島町松前神楽保存会が伝承に励む。太鼓や笛の音色に合わせ、楽人7人で舞を奉納した。

 暴風や水害の災いをはらい、五穀豊穣(ごこくほうじょう)を祈る「福田舞」「荒馬舞」は福島小5年の中塚隆太朗君(11)が、鈴と扇で優雅に舞う「鈴上(すずあげ)」は、函館稜北高1年で福島出身の笹井奈保さん(16)が披露した。

 5座で、演目ごとに会場からは「よーそろ(良い候)」と大きな掛け声が響いた。ジャガイモの塩煮、付け合わせのスルメ塩辛も用意され好評だった。

 函館市の中村正尾さん(68)は「なんとも言えない美しさに心が和んだ。来年も来たい」と満足の様子。ソバの収穫は9月下旬、10月上旬を予定している。

提供 - 函館新聞社




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