函館市長選、事実上の選挙戦突入・西尾氏「市政を改革」/井上氏「大変な戦い」

update 2007/2/25 14:16

 函館市前助役の西尾正範氏(58)は24日、4月の函館市長選挙への出馬を正式に表明。現職で3選を目指す井上博司氏(70)との事実上の選挙戦に突入した。西尾氏は「市政の改革が必要」と井上氏を批判。かつての側近と対決することになった井上氏は「大変な選挙になる。陣営を引き締め直すことが必要」と懸命だ。

 西尾氏は昨年末の辞職以来、前日銀函館支店長に市長選出馬を打診するなど、候補の擁立を目指してきた。しかし擁立作業は進まず、今月20日には「もう時間切れだろう」と語った。

 陣営は組織や政党に頼らない「草の根選挙」を掲げる。今後について西尾氏は「函館ラ・サール高の同期生だけでなく、市民団体や医療・福祉団体の方などから応援の声を受けており、政策を誠心誠意訴えることで支持は広げられる」と自信を見せる。

 現職の井上氏に比べ知名度や組織力はないが、市議の中にも立候補を評価する声がある。「心を一つにしている市議もいる。政策協定は結ばないが、市議個人として支援を願いたい」と話す。政界関係者からは「退路を断っての立候補が西尾氏の強み」と分析する声もある。

 一方の井上氏は23日、取材に対し「望んでいなかった残念な戦いだが、危機感は十分ある」と仕切り直した。同日夜に市内のホテルで開かれた道教育大函館校のOB組織「夕陽会」の会合に来賓として出席するなど、公務にも率先して励む。

 陣営も臨戦態勢をさらに強めている。「新人と違って市長は公務があるため十分に活動できないが、その分、自分たちが走り回るしかない。気の緩みは命取り」と後援会幹部。

 井上氏に近い関係者によると、井上氏はこれまで、市長と前助役の「泥仕合」を避けようと、西尾氏の言動にあまり過敏な反応は取らないできた。「そうした意味で井上氏は横綱だが、横綱でも全勝とは限らない。危機感を持って、これからは相当力を入れてくるだろう」と話している。

提供 - 函館新聞社



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