函館市立3病院の健全化策/医師、看護師を増員

update 2007/2/16 13:17

 函館市病院局は函館、函館恵山、函館南茅部の市立3病院の「当面の健全化策による収支計画」案をまとめた。診療報酬が高くなる看護体制の導入に向け、看護師を増やすほか、医師の増員で診療体制を強化し、患者確保と増収につなげる考え。2008年度には、単年度での黒字転換を目指す。

 同計画は07年度から2、3年程度の短期的な改善方策。同局によると、当初は中長期的な視点で策定する予定だったが、医療制度改革や診療報酬の改定など、医療を取り巻く目まぐるしい変化に臨機応変に対応できるよう、短期的な方策の検討を優先させた。

 (1)経営意識の醸成と意識改革(2)組織機構の見直しと人材の確保(3)収益安定のための増収対策等―など8つが柱。

 増収対策9項目。具体的には函館病院の看護師を50人増やし約520人とし、入院患者に対する看護師配置を現在の「10対1」から、診療報酬が高くなる「7対1」とする。このほか、先端医療の提供や地域の民間病院・診療所との連携促進、検査体制の強化などが盛り込まれた。

 また、組織機構の見直しと人材確保のため、医師定数を20人拡大して100人規模にする。嘱託医を正職員とし、医師の定着や欠員のある診療科の補充に努めるほか、休診している産科の再開、リハビリテーション科の開設などで診療内容を充実させ、医業収入の増収を図る。住民に分かりやすく、来院しやすい病院となるよう広報活動にも力を入れる。

 3病院の06年度決算見込みでは約13億円の赤字。他会計からの繰り入れで同年度までの累積赤字は約12億円に。当面の策を講じた結果の試算では、08年度は1億9800万円の黒字に転換する見通しだ。

 今後は道の療養病床の取り扱いについての調査結果を踏まえ、療養病床を抱える恵山、南茅部病院の在り方を含む3病院の抜本的な経営改善策を検討する方針。

提供 - 函館新聞社



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