町議会、森町長の辞職に同意

2008/9/2
 【森】森町発注の町消防防災センターの建設工事をめぐる官製談合事件を受け、森町議会(長岡輝仁議長)は1日、臨時議会を開き、競売入札妨害(談合)容疑で逮捕、起訴されている森町長の湊美喜夫被告(79)が長岡議長に提出した辞職願に、全会一致で同意した。道内最多となる当選10回を重ね、トップに君臨し続けた湊被告の「長期政権」が終わった。町長選は10月14日告示、同19日投開票の日程で町政が進められている。 (森町談合事件取材班)

 湊被告は起訴前の8月18日、弁護士を通じて辞意を表明し、同27日、町に辞職願が託されていた。この日、議場では議会事務局の職員が「一身上の都合により退職したい」とする湊被告の退職理由を朗読。全22人の町議が辞職に同意した。

 町は現在、湊被告への退職金支給については保留としており、道市町村職員退職手当組合(札幌市)によると、禁固刑以上の場合は支給されないという。

 湊被告は1928年森町生まれ。旧制八雲中を卒業後、45年に旧森町役場入りし、産業課長補佐、民生課長補佐、町国保病院事務次長などを経て、71年に旧森町長選に出馬し初当選した。旧砂原町との合併に伴う2005年からの新「森町」の町長も含め、連続10期37年間町長を務めていた。

 議長は5日以内に町選挙管理委員会委員長へと通知する見通しで、公職選挙法では委員長が受理後、50日以内に選挙が行われる。

 また、町は同日までに、同事件で函館簡裁から罰金100万円の略式命令を受けた工藤建設(常盤町90)を8月22日から3カ月間、指名停止とする処分を決めた。

提供:函館新聞社

ニュース一覧へ戻る



函館ニュースヘッドライン



(C)e-HAKODATE