森町長辞職、揺れる町 新政権に期待

update 2008/9/2 12:58

 【森】自治体の首長逮捕という激震から1カ月、森町議会が町長、湊美喜夫被告(79)の辞職願に同意した1日、「町長辞職」という現実を前に、重い空気が町を包み込んだ。多選の弊害という批判がある一方、困惑の表情を浮かべ、「子どものときから町長は湊さんだった」と押し黙る町民もいた。町政や町議会への不信が募る中、“再出発”に期待を寄せる声も聞かれた。

 26日に保釈されたものの、体調不安を理由に議会を欠席した湊被告に、議会を傍聴した元公務員の男性(56)は「町民としては自身の口から真情を伝えて頂きたかったが、人情的には酷だと思う」とぽつり。「初当選時はまじめで真摯(しんし)な印象があり、未来への展望が持てたが…」と続けた。

 疑惑がもたらした町政への不信は大きく、町内に住む無職男性(74)は「もっと早くに辞職すべきという思いはある。今後は、町政に対し一生懸命やってくれる人を望む」とし、町内在住の主婦(48)は「長期政権の弊害感は否めない。長すぎてはだめ。米国のように、任期を限定できないものか」と、これまでと一新した町政を望む声が聞かれた。

 町議会の責任を問う町民の声もある中、長岡議長は「重く受け止めているが、今の時点では何も話すことはない。これからも推移を見守りたい」と言葉少なに議場を後にした。議会に出席した松田兼宗町議は「(監査機関である)議会の大切さを改めて痛感した。情報公開の仕組みを構築すべき」とした。

 森建設協会の野田剛会長は「依然として町政の先行きが見えず、具体的なコメントはできないが、町全体を包む重苦しい雰囲気を一掃してくれるような新政権が誕生することを願う」とした。

提供 - 函館新聞社



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