2年間で27人職場復帰…市のメンタルヘルス対策

2008/8/31
 函館市が職員のメンタルヘルス(精神や心の健康管理)対策を本格的に実施して2年が経過した。うつ病などの早期発見や治療に向けたカウンセリング体制、スムーズな復職に向けた試験就労制度などを取り入れ、2年間で27人が職場復帰している。

 市は2006年7月からメンタルヘルス対策を実施。市役所8階健康管理室で毎週火曜日に臨床心理士によるカウンセリングを実施している。市職員厚生課によると、本人や上司による相談が2年間で延べ173件あった。メンタル面での休職者は増加傾向にあるといい、昨年度は10月現在で21人の休職者中14人がメンタル疾患だった。

 「うつ病などの『心の病』は誰もが発症する可能性があり、本人は心から苦しんで死を考えたり、自己を全否定したりする。病気に対する周囲の認識や理解が欠かせない」と同課は説明する。

 カウンセリングなどを通して「心の病」と診断され、病気療養で1カ月以上休んだ職員には、市幹部と産業医で組織する健康判定審査会で職場復帰に向けたプログラムを作成する。本人の気持ちと医師の見立て、職場の人員体制に配慮しながら通常で2カ月程度の試験就労をする。

 試験就労中は休職扱いで、本人に負荷がかからないよう午前中だけの就労、午後3時まで、フルタイムと伸ばし、仕事内容も軽易な内容から徐々に上げていく。復職も本人を含めた健康判定審査会で決定し、階段を一歩ずつ上がるように復帰し、元気を取り戻していく。休職と復職を繰り返していた職員が試験就労の結果、健康になり復職したケースもあり、一方で試験就労を通して自身をよく考え、退職の道を選ぶ職員もいるという。

 同課は「病気やけがなど一般疾病とメンタル疾患の区別はあっても差別があってはならない」と話す。管理職には病気の正しい認識を持たせるための講習を義務付けており、周囲の理解と適切なサポート体制、スムーズな復職ができるような環境づくりを進めている。

提供:函館新聞社

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