恵山、観光活性化へハワイ化計画 海岸の地形類似

update 2008/8/29 15:14

 函館市恵山地区の海岸「日の浜」を地域活性化の原動力にしようという動きが出ている。津軽海峡に緩やかに曲がる海岸線、遠くにそびえる活火山の恵山(標高618メートル)の眺めが、地形的に米国・ハワイのワイキキビーチと似ていることを観光資源として活用しようという試み。この「恵山ハワイ化計画」を提唱する恵山観光協会の田中博会長(71)は「恵山は自然の宝庫。自慢の景色と豊かな自然を生かしたい」とし、「『北海道のハワイ、恵山へようこそ!』を合言葉にPRに努める」と意気込み、同計画推進の賛同者や景観活用のアイデアを募っている。

 日の浜は、古武井地区から女那川(めながわ)の寄貝歌(よりかいうた)地区にかけて続く約5キロの黒い砂浜。砂鉄成分を多く含み、江戸時代から製鉄など工業用に活用されてきた歴史がある。

 恵山は2004年12月1日に近隣の2町1村とともに函館市と合併。渡島半島の東部に位置し、風光明美で年間を通して温暖な気候から、道南のリゾート地としての期待は大きい。

 田中会長が日の浜とワイキキビーチの類似点に気づいたのは10年前。本場のワイキキビーチを観光旅行で訪れた際に、「どこかで見た景色だな」と感じ、郷土の景色が脳裏をよぎったという。ホテルやショッピング街こそないものの、地形的には似通っている。「茶色い岩肌のダイヤモンドヘッドが恵山で、緩やかにカーブする海岸線もそっくり」―。その後は、恵山の観光案内で「ここから眺める景色はハワイそのもの。『ようこそ北海道のハワイへ!』」とアピールしている。

 函館市恵山支所産業課の坪直也主任主事(37)によると、旧恵山町時代の7年ほど前に、観光客から「恵山の景色はハワイに似ていますね」との電話も寄せられたという。

 恵山と言えば春の「つつじまつり」が有名だが、「春先だけのにぎわいでは限界がある。年間を通した人の交流や活気が必要」と、田中会長は日の浜を舞台にした観光産業の活性化に懸命。夏は水平線に輝くイカ漁のいさり火をバックにしたフラダンスのステージなど、地域の納涼まつりの実行委メンバーらと具体化に向けて協議する考え。函館国際観光コンベンション協会の役員も務めており、同計画の推進に向けて市との連携なども一層強め、地域活性化を図る方針だ。

 景観活用に関する意見などは恵山観光協会TEL0138・85・2331(同支所産業課内)。

提供 - 函館新聞社



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