野本さん講演、アイヌ工芸の魅力語る

update 2008/8/25 12:43

 北方民族資料館(函館市末広町21、沼崎孝男館長)の特別講演会が23日、同館で開かれ、アイヌ民族博物館(胆振管内白老町)の野本正博学芸員が「アイヌの造形〜木彫りから見たアイヌ工芸の世界〜」と題し、アイヌ工芸の優れた技術や魅力などを語った。

 同館で現在開催中の企画展「アイヌの伝統工芸〜木彫の技〜」に合わせて開いた講演会で、市民ら約50人が聴講した。

 野本学芸員は映像で「イクパスイ(奉酒箸)」や「タンパコオプ(タバコ入れ)」などの工芸品を示しながら、それぞれの用途や文様の特徴などを解説。「文様や形は多様性があり、作り手によって微妙に異なる」と話した。

 昨年6月から9月にかけて「イタオマチプ(板つづり舟)」の復元に取り組み、その作業の様子も紹介。1966年に苫小牧市の勇払川海岸で発掘され、道の重要文化財に指定された丸木舟を参考にしたことや、富良野市で伐採した「センの木」を材料に使ったことなどを示した。

 アイヌ文化の伝承について、「伝統工芸を生業とする若手の育成が遅れている。物作りを進めることによって活性化につながっていく」と述べた。

提供 - 函館新聞社



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