振り込め詐欺被害防止に、函バス、市電に中づり広告

2008/8/23
 道警函館方面本部と函館中央、函館西署は22日、道内でも急増している振り込め詐欺を食い止めようと、市民に注意を呼び掛けるポスターを函館バス(寺坂伊佐夫社長)の営業車両280台と函館市交通局の路面電車(市電)に掲示した。道警函本生活安全課によると、公共交通機関車内への啓発広告掲示は道内初の試み。同課は「バスや市電は利用者が多く、ポスターを見た人の被害防止につながってほしい」としている。

 ポスターは函館方面防犯協会連合会(谷口利夫会長)が作成し、函館バスと市交通局の協力を得て、市内200台と、函館近郊80台の路線バスの計280台、市電は35台に掲示した。ポスターはB3判で▽オレオレ詐欺▽架空請求詐欺▽融資保証金詐欺▽還付金詐欺―の4つの代表的手口を記載。「落ち着いて身内や警察に相談を」「振り込みは、その日にするな!一人でするな!」などのコピーで注意を呼び掛けている。

 同課によると、ことし7月末までに函本管内では、前年同期比26件増の35件が発生し、被害額は同約4400万円増の約5500万円となっている。全道でも認知件数が347件、被害額約4億円と、前年を大幅に上回るペースで推移している。

 同課は「『年金や税の還付金がある』などとだまして、携帯電話でATM(現金自動預払機)に誘導し、操作方法を指示して振り込ませる手口が増えている」としている。函館バスの片山暁郎常務取締役は「バスの利用者は高齢者が多い。被害防止に向けて今後も協力したい」と話していた。

提供:函館新聞社

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