福島商業が函館商業と遠隔授業

2008/8/21
 【福島、函館】函館商業高校(三浦法久校長、生徒707人)と連携を図り、地域キャンパス校として教育の充実を図る福島商業高校(藤本義孝校長、生徒94人)で20日、高速情報通信技術を利用した「遠隔授業」が行われた。約70キロ離れた両校の教室を双方向テレビ会議システムの画面で生中継し、福島商業の2年生34人が函館商業の宮古智浩教諭から情報処理科目の講義を受けた。地域キャンパス校としては道内初の試み。

 小規模校の教育活動を支援する道教委独自の地域キャンパス校制度は、生徒数が多い学校を「センター校」とし、出張授業や遠隔授業などで教育環境の充実を図るのが狙い。地域キャンパス校の福島商業は、センター校の函館商業と連携している。この日、福島商業の教室にはカメラ1台、大型集音マイク2本、大型スクリーンなどが用意された。

 スクリーンには、ほぼ等身大の宮古教諭が登場。授業開始のあいさつから、配布資料の具体的な説明や生徒からの質問など、一連の授業がスムーズに展開された。

 宮古教諭がなぞるホワイトボードの文字や記号なども瞬時に映像で流れた。宮古教諭が「教室内のおしゃべりも聞こえます」と指摘するなど、スピーカーによる会話も明りょうで、生徒たちはリラックスした表情で授業に取り組んでいた。

 澤田達郎君(17)は「マイクが近くにあって少し緊張したが、新鮮な感覚で楽しかった。授業も分かりやすく、すんなり理解することができた」と声を弾ませていた。

 宮古教諭は「生徒からの積極的な質問がきょうの授業の充実につながった。通信速度に改良の余地はあるものの、距離感を気にせず、十分授業として成し得ることが確認できた」と話していた。 9月にも同様の授業が行われるほか、今後は生徒会交流などの各種イベントでも高速情報通信が活用される。

提供:函館新聞社

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