市民ホールで「原爆と人間展」

2008/8/19
 戦争や核兵器の悲惨さを伝える「原爆と人間展」(函館市主催)が18日、市役所1階市民ホールで始まった。原爆を投下された広島、長崎の惨状などを伝えるパネルやポスター約60枚を展示。来庁者が足を止めて、じっくり見入っている。22日まで。

 原爆投下後の火の海を逃げ回る市民、皮膚が垂れて幽霊のような姿で歩く親子、背負った赤ん坊の首がないことを知らずに狂ったように逃げる母子などの姿を再現した絵は衝撃的。背中に大やけどを負い、苦しさのあまり「殺してくれ」と叫ぶ子供や、炭のように真っ黒に焼けて無言の叫びを上げる死者の写真など、人間の尊厳とは何かを問い掛けている。

 函館空襲(1965年7月14、15日)で攻撃を受ける青函連絡船や駆逐艦「柳」、駅前地区や新川町周辺などの写真も並ぶ。訪れた市内豊川町の男性(72)は「まさに地獄絵。こうした惨禍を後世に語り継ぐためには、終戦記念日前後だけでなく普段からこうした展示を開くべき」と話していた。

 25日から31日には市地域交流まちづくりセンターでも開き、子供たちが夏休みに作った平和に関する作品も展示する。

提供:函館新聞社

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