函館市、特定健診「受診難民」を救済へ

2008/8/15
 本年度に75歳の誕生日を迎える国民健康保険(国保)加入者が特定健康診査を受けられない問題で、函館市は14日までに、受診困難と思われる対象者1162人に無料で特定健診を受けられるようにすることを決めた。30%が受診した場合の同市負担額は約160万円と見込んでおり、国保事業特別会計から支出する。

 特定健診は、これまでの基本健診に代わり、同市では6月から実施。国から受診率目標が示される一方、移行手続き上の都合で国保加入者と後期高齢者の谷間の年齢に本年度受診できない“受診難民”が発生する。対象者は11月1日から2009年3月31日までに75歳の誕生日を迎える国保加入者。苦情があったことなどから、市は対応を検討していた。

 このうち血圧や血糖、コレステロールなどの治療中の加入者は、特定健診の性格上、対象外とする。市は8月末までに対象者に対して個別に案内を郵送。受診を申し込むと数日中に受診券が発行され、総合保健センターなどで受診することができる。

 同市の調べでは、道内の主要11市のうち旭川と苫小牧以外が、全国の中核市では回答のあった32市中21都市がこのような対象者に対して受診できるよう対応する。市民部は「これまで通り受診を希望する加入者がいるため実施することにした」としている。

提供:函館新聞社

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