「進化した野外劇 見に来て」…公演あと3回

update 2008/8/7 09:43

 五稜郭公園で開かれている第21回市民創作「函館野外劇」(NPO法人市民創作「函館野外劇」の会主催)は、8―10日の3回の公演を残すだけとなった。7月4日の開幕から、これまで8回の来場者は約6500人で、目標としている1万人に達するのは微妙な情勢だ。同会では「天気の影響もあるが、『一度見たから』と興味を示さない市民も少なくない。2003年のリニューアル後も進化している野外劇を見に来てほしい」と話す。箱館戦争の場面で弁士役を務める住山省悟さん(58)と、舞台上で進行を支える黒子役の三井大樹さん(46)に野外劇の魅力を聞いた。

 2人はリニューアル時から本格的に出演。当時と今との違いの代表例として、五稜郭築城の場面で設計者の武田斐三郎の周りを3人のバレリーナが踊る点を挙げる。三井さんは「わが国初の洋式城郭・五稜郭の象徴である和魂洋才の考えを表現している」と紹介する。

 進行役のコロポックルを演じる中学生たちは3月から練習をしてきた。毎年冬に行われる市民オペラにも関わる三井さんは「プロの役者並みの発声ができている。突然マイクが故障しても動じず演技を続けており、中学生とは思えない」という。

 住山さんは「フィナーレで、新井満さんの作ったテーマ曲を客席と舞台がひとつになり歌うのは、芝居の良さがあってこそ」とする。箱館戦争の終結の場面で、弁士は明治2年の函館が本道の経済と行政の中心だったと話し、「函館万歳」と叫ぶ。住山さんは「観劇した市民が繁栄していた函館を思い起こし、子供たちは函館の偉大さを知ってくれる」とし、「テーマ曲を歌うと、観客は自分たちの力で函館の輝きを取り戻そうとする気持ちになってくれる」と話す。

 2人は「日本では函館にしかないものを作っているというのがキャスト、スタッフの誇り」としている。入場料は当日で大人2000円、高校・大学生1000円、小・中学生500円。開演は午後7時45分。問い合わせは同会事務局TEL0138・56・8601。

提供 - 函館新聞社



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