森町談合事件、消防防災センターを捜索

update 2008/8/3 12:04

 【森】森町が2005年9月に発注した町消防防災センター建設工事をめぐる談合事件で、道警捜査二課や道警函本捜査課などは2日、町主導の官製談合の全容解明に向け、偽計入札妨害(談合)の疑いで逮捕した森町長、湊美喜夫容疑者(79)らの取り調べを始めた。湊容疑者が談合を主導したとみて、同センターを家宅捜索する一方、町民からは町の再出発を願う声が聞かれた。

 同課などは、1日夜の湊容疑者宅や町役場に引き続き、2日午後2時半ごろ、捜査員5人が同センター(町森川町280)の家宅捜索に入り、1階の事務室などから資料を押収した。同課などは3日に湊容疑者と同町元建設課長、無職釜沢弘容疑者(61)を函館地検に送致する。

 2日午後6時すぎ、湊容疑者に接見した弁護士は「内容について、はっきりしたことは言えない」とし、湊容疑者の様子について「留置場内はつえが使えないなど制限も多く、警察側に配慮をお願いしている」と話した。

 一方、同町役場は、この日は土曜日ということもあり正面入り口は閉鎖され、警備員が配置されている裏口以外に人の気配は見られなかった。

 町内のスーパーで買い物をしていた主婦(47)は「長い間トップに立っていると、自己中心的な考えに陥りやすい。次回の町長選では、立候補者をしっかり見極めて信頼できる人を選びたい」と語り、同町観光協会の関係者は「7、8日に夏まつりが予定されているが、談合に関わったとされる建設業の関係者が参加を自粛するため、メーンのみこしの担ぎ手が足りなくて困っている。森町にとって観光は大事な産業の一つなので、これ以上イメージダウンにならないように、町政を刷新して再出発してほしい」と訴えた。

 5月の臨時町議会で、湊町長に対し談合疑惑に関する緊急質問を行った黒田勝幸議員(68)は「湊町長は逮捕されたという事実を真摯(しんし)に受け止めて、速やかに辞職してほしい。長期政権によってさまざまな問題を抱え込んでいた町にとって、次の町長選挙は再出発への大事な一歩となる」と話していた。

提供 - 函館新聞社



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