27年間ありがとう…海保巡視艇「すずらん」解役式

update 2007/3/3 13:35

 函館港や津軽海峡を守り続けて27年―。函館海上保安部の巡視艇「すずらん」(40トン、5人乗り組み)が老朽化のた任務を終えることになった。函館市海岸町の函館港岸壁で2日、解役式が行われ、北村禎(あつし)船長(39)ら約20人が別れを惜しんだ。

 「すずらん」は1979年7月、函館海保に配属。翌80年のリベリア船籍の貨物船衝突事故では、沈没した貨物船から大量に流れ出した油の除去作業に当たった。また2002年の噴火湾でのウニ密漁事件では、暴力団員ら7人を検挙するなど活躍した。

 総航行距離は24万9955キロ。地球を約6周した計算になる。海難出動件数は128件。全長18メートルの船内外に残る多くの傷みが、これまで21隻47人を救助した実績を物語っている。

 式では船に掲げられていた国旗と庁旗が降ろされ、代市修同海保部長に返納された。最後に、乗組員が船首部に書かれた船型番号をペンキで塗りつぶし、27年余りの歴史に幕を閉じた。

 「引退を迎えられて、うれしい反面、一抹のさみしさも感じる。近代的な船のようにスピードも出ず、操船も難しい。それでも30年近く無事故で任務を終えられたことに感謝したい」。14代目となる北村船長はこうすずらんをねぎらった。

 すずらんの後継となる巡視艇は、第2管区海上保安本部八戸海上保安部所属の巡視艇「むつぎく」(40トン、5人乗り組み)で、同日付で「すずらん」に船名を変更し、配備された。

提供 - 函館新聞社



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