函北・東高で最後の卒業式

update 2007/3/2 10:47

 道内の公立高校で1日、卒業式が行われた。渡島・桧山管内の高校でも、全日制28校、定時制3校で一斉に卒業を迎え、合わせて3137人(1月末現在)が希望や夢を胸に学びやを巣立った。統合し新年度から「市立函館高校」として新たなスタートを切る函館東(森武校長、生徒757人)と函館北(小島修二校長、同558人)の両高校では、在校生や父母らが見守る中、はかまやドレスなど思い思いの姿の513人が晴れやかな表情で式に臨んだ。

 函館東高校では7クラス278人が卒業を迎え、各クラスの代表者が壇上で森校長から1クラス分の証書を受け取った後、別れの言葉を述べた。大谷和也君ら2組の42人は、森校長に「函館東高校の課程を修了したことを証する」と記された卒業証書を手渡すパフォーマンス。森校長はにこやかに受け取り、固く握手を交わした。

 森校長は「今後、壁に突き当たると思うが、夢を持つことや挑戦する勇気を表す東高校の基本精神『青雲魂』『青雲の志』があなたたちの背を押してくれるはず」と激励。卒業生代表の吉川知里さんは「市民の学校として期待され誕生した高校、未来への伝統をつなげた先人、それらへの感謝を忘れることなく、何らかの形で返していくのが私たちの務め」と閉校の寂しさと未来への期待を答辞に込めた。

 函館北高校では、小島校長が235人一人ひとりに卒業証書を手渡した。中には小島校長に握手を求めたり、壇上で写真に収まったりする姿も。小島校長は「伝統に押し潰されることなく、最後の卒業生として頑張ってくれた。しばらくすると校舎もなくなるが、新しい統合校を母校として応援してください」と呼び掛けた。

 卒業生を代表して野口賢清(けんせい)君が「入学時から最後の卒業生なることは知っていたがひとごとのようだった。だが今日現実として重く感じた。学校がなくなろうが、この3年間での経験で何事にも乗り越えたい。在校生は新しい学校をつくっていく。北高の面影のある学校づくりをしてほしい」と述べると、にぎやかだった会場は静まり、卒業生らは3年間を振り返り、目頭を熱くさせていた。

 函館東の卒業生総数は2万4572人、函館北は1万397人。函館北では留学中の卒業生が函館に戻り次第、最後となる1万398号の卒業証書が発行される。

提供 - 函館新聞社



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