高齢者運転講習の受講伸び悩む

update 2007/2/5 14:24

 高齢ドライバーによる交通事故の増加を受け、昨年新設された高齢者講習(3号課程)で、道南の受講者数が伸び悩んでいる。通常の運転免許更新時の高齢者向け講習と比べて時間が長く内容も豊富だが、逆に長時間や割高な費用面がネックになっているようだ。道警函館方面本部管内では、免許人口の高齢化が進み、高齢運転者の交通事故も増加していることから、同本部は「自らの身体機能や運転能力の衰えを再認識する場にしてほしい」(運転免許課)と、シルバードライバーの受講を呼び掛けている。

 3号課程の講習は、昨年5月に新設、指定自動車教習所で受けることができる。講習時間は更新時の高齢者講習より1時間長い4時間。対象は70歳以上で、受講者3人につき指導員1人がつき、動態視力測定や実技で自分の運転能力を判定したり、自らの運転体験を語り合うなど、時間、内容とも最も充実している。

 函本管内の昨年の受講者は58人で、道内5方面の中で最も少なかった。免許証の更新申請の半年以内に受講すると、更新時の高齢者講習が免除になるため、同課はホームページ(HP)などでPRしているが、あまり増えていない。長い講習時間や更新時講習より割高なことなどが要因という。

 一方、管内の運転免許人口に占める高齢者の割合は増加を続けている。昨年末現在で、65歳以上の運転免許保持者は前年より1957人増えて3万9611人。全体(28万8653人)の14%を占め、25歳未満の若年運転者の9%を大きく上回っている。

 同課は「これまでは高齢者を交通事故被害者として対策を講じてきたが、講習を通じて加害者になりうる対策もしなければ」と指摘。「健康診断を受ける感覚で、年1回は受けて身体能力や判断力の低下を認識し、安全運転に役立ててほしい」と話している。

提供 - 函館新聞社



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