さっぽろ乙部会で物産展

2007/1/29
 【乙部、札幌】故郷を離れた人たちが集う「ふるさと会」をターゲットにした物産展を通じて、乙部町の地場産品の販路開拓を目指すユニークな取り組みが27日、札幌市で開かれた。「さっぽろ乙部会」(渡辺鶴雄会長)の定期総会に合わせて初めて開催し、懐かしい味覚が会員たちの心をとらえ、盛況だった。

 物産展は同会と乙部町商工会(三上岩雄会長)の共催。乙部ゆかりの人が集まる総会をビジネスチャンスととらえ、町も企画段階から協力。ビジネスや贈答品に地場産品を活用してもらい、新たな販路開拓や町のPRを進めるのが狙い。

 町内のひやま漁協、泰安丸漁業部、三浦水産、はまなすフーズの4社が出展。商工会も水産会社や菓子店の委託商品、千岱野地区の女性農業者が作った漬物や菓子を販売した。

 出店者は27日朝、商品を満載したバスで札幌市のホテルノースシティを目指した。ホテルの協力で総会会場にブースを設置。テーブルには町内産の多彩な商品が所狭しと並んだ。

 物産展は、総会開会2時間前の午後3時にスタート。事前の案内で物産展を知った会員が続々と訪れ、寺島光一郎町長も自らセールス。同漁協は名物の「釣りタラコ」などの水産加工品、泰安丸漁業部は「タラコしょうゆ漬け」、三浦水産は「のしスルメ」、はまなすフーズは町内産農水産物の加工品を出展。会場は、故郷の味覚を買い求める会員やホテル従業員で大にぎわいで、札幌では手に入らない商品が飛ぶように売れた。商工会ブースでも昔懐かしい「かたこもち」が30分で完売する人気だった。

 出展者は「不安もあったが商品は完売。よい商品PRの場にもなり参加して良かった」(三浦水産)、「予想外の売れ行きだった」(ひやま漁協)とホクホク顔だ。

 同会の渡辺会長は「故郷が元気であってこそのふるさと会。会員を通じて乙部の地場産品が広がってくれれば幸い。会員の感想を通じて商品開発や品質向上のアドバイスもしていきたい」と話している。

提供:函館新聞社

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