「ペアーレ函館」が今年度で閉鎖

update 2006/9/30 12:33

 函館社会保険健康センター「ペアーレ函館」(函館市乃木町8)が売却され、本年度限りで閉鎖されることが正式に決まった。現在文化系・運動系合わせて94の講座が開かれ、約1600人が利用している。同施設では、売却先が正式に決まった時点で、函館市などと話し合い、利用者の受け入れ態勢などについて協議する考え。

 国は年金や社会保険制度の合理化を目的に、昨年6月に年金・健康保険福祉施設整理機構法を制定。全国の年金福祉施設など480件を2009年度までにすべて売却することが決まっている。ペアーレ函館は、9月8日から11月7日まで入札が公告され、同11月16日に一般競争入札が行われる。

 同施設には公告開始当日に同機構から連絡があり、同日中に利用者と各講座の講師らに閉鎖することを伝えた。同施設の高井和郎センター長は「予想以上に早い時期に閉鎖が決まった。できればこれまでの事業を継続してくれる売却先であってほしい」と願う。

 同施設は、社会保険健康事業財団が「心と体の健康づくり」を目的に1997年4月にオープン。地上3階建て、延べ床面積1900平方メートル。トレーニングルームやプール、多目的ホールなどが完備され、スポーツ、トレーニング、教養など幅広い講座が開設されている。10月からは本年度後期の94講座が始まり、来年3月で10年間の歴史に幕を閉じる。

 函館市教委生涯学習部は「市民の健康づくりの大きな拠点の一つが失われることは非常に残念。売却先が決まった時点で、主催する講座の受け入れ体制などを検討したい」と話している。

 一方、ある文化教室の講師は「これまで施設側に今後の状況を聞いてもはっきりした答えが得られなかったので、他の場所で講座を開く準備は進めてきた」。運動教室の講師は「健康維持のために利用する人がほとんど。せっかく運動する習慣がついたのに、市内の他のスポーツ施設のプログラムについていけるか心配」と話す。

 講師陣は「(これまで通りの教室を)継続するのは難しいと思うが、受講者の利便性も含め、この場所で講座を継続していきたい」と声をそろえる。しかし、札幌市の北海道厚生年金会館など、存続を求める署名や募金運動が活発なところに比べ、同施設に関しては目立った動きは見られず、売却先を見守る状況となっている。

提供 - 函館新聞社



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