奉行所復元本格化

update 2005/6/18 12:57

 函館市は国の特別史跡・五稜郭跡(五稜郭公園)の箱館奉行所復元に向け本年度、実施設計を策定する。郭内の発掘調査など、着工に向けた作業を本格化させる。総額33億円の大型事業で、本年度予算には2億4000万円を盛り込んだ。来年度から着工し、2010年の完成を目指す。

 市は1991年度から文化庁の補助を受け、史跡全体を対象にした保存修理事業を続けてきた。94年度には学識経験者らで構成する「特別史跡五稜郭跡保存整備委員会」を発足させ、かつての様子を解明するための調査研究を実施。これらの内容を踏まえ、2003、04年で基本設計をまとめた。

 復元のモデルは箱館奉行所が完成した1864(慶応2)年ごろの姿。当時は約3000平方bの建物で、執務場所となる役所部分と、職員住居などの生活部分に分かれる。このうち、市はかわら屋根を配した御殿様式の役所部分、約1000平方bを再現する。

 内部には当時の趣を感じてもらおうと、主要の部屋に調度品を配置。このほか、歴史的経緯や奉行所の仕事、生活様式をはじめ、復元によって明らかになった建物の構造や技法を解説する、模型や資料なども展示する。

 本年度は20日から、建設を予定する郭内中央部の広場や周辺で発掘調査を実施。柱の跡などを調べ、建物の位置や大きさなどを確認する。これに伴い、郭内の売店が撤去されるほか、石垣や土塁の整備にも取り掛かる。

 市教委は「貴重な歴史的文化的遺産を活用し、観光や市民が函館の歴史を学べる拠点になるよう整備を進めたい」としている。

提供 - 函館新聞社



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