俳句の季語をもっと柔軟に/にれ俳句会の大江さん、まずは陽暦歳時記を

update 2005/6/5 13:55

 にれ俳句会函館支部長の大江流さん(73)=函館市美原3=が、若者たちにも理解される俳句の在り方を模索している。季語は陰暦で決められている場合が多いため、現在の陽暦では季節感がずれているものがあり、手始めに陽暦歳時記を作る考え。大江さんは「季語と五七五で作る有季定形は守りながらも、新暦に合わせた季語、新しい季語などを柔軟に取り入れていければ」と話している。

 陰暦の季語を陽暦に変える試みは、現代俳句協会編「現代俳句歳時記」(2004年刊)で行われている。ただ、大江さんは「権威ある講談社の日本大歳時記(1983年刊)では、例えば8月の盆は秋の季語。今の時期、時節に合った歳時記を作りたい」と話す。

 また、「烏賊(いか)」自体は季語になく、「烏賊釣火」は夏、「烏賊干す」は秋の季語という。なじみの薄い祭事もあり、今でなければ詠めない時事俳句を否定する「大家」も多いという。

 これらから、大江さんは「国際化とスピードの現代社会の中で、俳句だけが従来の型にはまっていていいだろうか。ヨーデルやツンドラなどの季語があっていいし、時事俳句では愛知万博やホリエモンもあっていい」と柔軟な考えを示す。

 俳句の世界の「若者」を40代以下ととらえる大江さん。「私たち年寄りは若い人に近付く努力を、若い人は年寄りの豊かな経験の中から学ぶ姿勢が必要。函館から俳句の革新運動を起こしたい。興味のある方はぜひ連絡を」と呼び掛けている。

 問い合わせは大江さんTEL0138・46・0586、または宮田忠博さんTEL同43・3760。

提供 - 函館新聞社



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