七飯・鹿部町法定合併協の解散正式決定

2004/7/23
 【七飯】七飯町・鹿部町法定合併協議会(会長・水嶋清七飯町長)の第10回会合が22日午後、七飯町文化センターで開かれ、同協議会を解散することを正式に決めた。合併後の新市の名称をめぐり、両町議会で意見が折り合わなかったことが原因。「平成の大合併」に伴い、道内で発足した法定協議会の中では4例目の解散となる。

 会議では、昨年度の同協議会会計決算を承認した後、副会長を務める松本豊勝鹿部町長が「16日の鹿部町議会合併調査特別委員会で、大多数の議員が見合わせることで一致し、合併しないことで決定した」と報告。「心残りで非常に残念だが、断念せざるを得ない。私の力不足により(意見を)取りまとめることができず、今日の事態を招いたことをおわびする」と述べた。

 七飯町の委員からは「七飯も真剣に議論しており、もう一度考え直してほしい」と鹿部側に再考を求めたが、鹿部の盛田鉄次町議会副議長は「七飯町議会の合併特別委が、名称を七飯市と決議したことがきっかけになった」と解散を決めた理由を説明し、「両町は駒ケ岳を抱えており、今後も七飯にお世話になることもある。過去をひきずらないような終わり方をしたい」と述べ、理解を求めた。

 双方の議論を受け、水嶋会長が「再考を求めたが、難しいと承っている」として解散を了承。七飯側の学識経験者委員は「議員にはしっかりと考えてもらいたかった」「動きに合わせて情報を流してほしかった」と苦言を呈し、傍聴席からは解散の責任を問う怒号も飛んだ。

 同協議会は今後、両町議会の議決を経て、道に対する廃止決議書の締結が完了した後、正式に解散する。解散は道内では4例目、道南では檜山南部4町(厚沢部町、江差町、乙部町、上ノ国町)に次いで、2例目となる。

 両町の合併協議は昨年6月にスタート。同7月には道南で最初となる、道の合併重点支援地域の指定を受けた。

 法定協議会発足は同9月。渡島管内で最も早く、両町の町長、助役、町議会正副議長、議員、学識経験者と渡島支庁地域政策部長の21人で発足。9月26日の初会合からこの日までに10回の協議会を開催した。

提供:函館新聞社

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