北都交通が民事再生法の適用を申請

2004/6/18
 【札幌】函館―札幌間の長距離バス「高速はこだて号」を運行する、バス・タクシー道内大手の北都交通(本社・札幌市、資本金2億5000万円、武田裕幸社長)は17日、札幌地裁に民事再生法の適用を申請、地裁の開始決定を受けた。帝国データバンク札幌支店によると、負債総額は53億6000万円に上る。営業は継続し、従業員623人の雇用や各路線は維持する方針。9月30日までに地裁へ再生計画案を提出する。

 同社は1950年にタクシー会社として創業した。新千歳空港―札幌間の乗り合いバスを柱に、函館・帯広・根室の3都市と札幌を結ぶ長距離バスや、貸し切りバス、定期観光バスなどを展開。函館支店(函館市高松町)をはじめ道内7カ所に事業所を構える。ピークの92年3月期売上高は58億9800万円に上ったが、JRや規制緩和に伴う他社との競合などで低迷。03年3月期は38億1600万円まで落ち込み、債務超過に陥っていた。

 同社は、観光バス道内大手の銀嶺バス(同・札幌市)の支援で再建を目指す考えで、函館―札幌線などで実施している中央バスや道南バスとの提携は継続する見通し。

 函館に営業所を構えたのは79年。当時湯川町2にあったが、83年に現在の場所へ移転した。函館支店では、長距離バスのほか、定期観光バスも手掛けており、運転手やガイドら約50人が勤務。バスも全車両126台のうち16台が置かれている。

提供:函館新聞社

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