道議2人欠員の異常事態

update 2003/9/23 10:10

 阿部義人容疑者(函館市区選出)が近く道議を辞職することが決まり、渡島管内選出道議の議席は、支庁区選出だった河野光彦前道議に次いで2議席が空席という異常事態となる。地元からは各種要請活動への影響や道南のイメージダウンを懸念する声が出始めている。

 渡島管内の定数は支庁区4、函館市区6。

 5月に公選法違反で逮捕、起訴された河野被告は、8月に議員を辞職。現在、一審の有罪判決を不服として札幌高裁で係争中。

 阿部容疑者と河野被告は、ともに定数1ではない選挙区のため補欠選挙は行われず、欠員状態が続く。

 渡島管内17市町村で構成する渡島総合開発期成会(会長・井上博司函館市長)の事務局は「北海道新幹線や道路網整備など各種懸案事項の実現に向け運動を強化していく時期だけに、残念な事態」と話す。

 渡島町村会会長の海老澤順三上磯町長は「2人とも道南にとって貴重な人材で、これから頑張ってもらわないといけない人だった」と肩を落とす。渡島町村議会議長会会長の松田朝治七飯町議会議長も「懸案事項の要請活動を行う上でもマイナスになるのでは」と表情を曇らせる。

 また、阿部容疑者に投票したという函館市内の主婦(53)は「市民のために働いてほしいと思っていたのに」と話し、同市内の男性会社員(36)も「情けない。道南のイメージが悪くなるのでは」と心配していた。(小泉まや、吉良 敦)

提供 - 函館新聞社



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