函館ふるさと納税15億1900万円 過去最高、市長返礼品実食動画などPR効果

2024/4/23
 函館市の2023年度ふるさと納税の寄付額は15億1900万円(確定値)、寄付件数は8万3036件といずれも過去最高に達した。制度改正前の駆け込み需要や、大泉潤市長によるお薦め返礼品の実食動画などが奏功した。ただ、目標の20億円には届かなかった。

 市によると、これまでの最高額は22年度の11億9700万円で、23年度はこれを27%上回った。

 23年度を月別にみると、昨年4〜9月の寄付額は前年度比2・9倍で推移し、特に9月は5・4倍の3億9500万円に上った。しかし、ふるさと納税の経費ルールが同10月に厳格化され、10月は同17%減、11月は同34%減、12月は同7%減と落ち込んだ。今年1月は同24%増、2月は同50%増、3月は同58%増と盛り返したものの、トータルでは目標20億円に到達しなかった。国の新ルール適用が影響した。

 市は、市長が返礼品を実食する動画をユーチューブで公開。カレーやイカ刺し、スイーツを食べ、市長が「うまいっ!」とPRし、動画の再生回数は約4700回という。また、旅行電子雑誌「月刊旅色」2月号で函館市を特集したほか、電子雑誌を紙冊子にしたパンフレットを2万部制作し、今年度から物産展や観光PRイベントで配る。

 今年度からは民間事業者に業務を包括委託し、ふるさと納税収入増を図り、目標の30億円を目指す。市経済企画課は「23年度に約600品目だった返礼品数を約800品目に増やすとともに、取り扱いサイト数も現在の9つから増やしたい」としている。

 市のふるさと納税収入は19年度が5億8000万円、20年度が9億1200万円、21年度が8億7700万円、22年度が11億9700万円、23年度が15億1900万円となり、市長は選挙公約で26年度に100億円を目指す方針を掲げている。

提供:函館新聞社

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