棒二森屋、閉店を検討 売り上げ不振など理由か

update 2017/6/6 07:35


 棒二森屋(函館市若松町、小賀雅彦店長)を運営する「中合」(本社・福島県)が、経営力強化のため、同店の閉店を選択肢の一つとして検討していることが、5日までにわかった。売り上げ不振や老朽化した建物の耐震化工事に高額な費用が必要となることなどが理由とみられており、市民に親しまれてきた老舗デパートの閉店の可能性浮上に大きな注目が集まっている。

 棒二森屋は1936年に棒二荻野呉服店と金森森屋百貨店が、相馬合名会社(当時)の支援を受け設立。81年にダイエーと業務提携し、82年にアネックス館がオープンした。94年にダイエーの100%子会社の、アドバンスド・デパートメントストアーズオブジャパン(ADS)が営業権を取得。2005年にダイエーの百貨店事業統合に伴い、同グループ傘下の中合と正式に合併し、営業が引き継がれた。ダイエーはその後、イオンの完全子会社となっている。

 売り場面積は本館とアネックス館合計で約1万9200平方メートルあり、社員やパートなどを含めて約400人の従業員が働いている。現在の本館は築80年が経過し、これまでに増改築を繰り返している。

 同店は今年JR函館駅前進出80周年を記念し、3月から各種イベントやサービスを実施。また4月末には本館地階食品館の約3000品目を値下げするなど、売り上げ確保へ企業努力を続けてきた。

 売場改革では16年9月、アネックス館2階に「ミニプラ」をオープンさせ、女性層の取り込みを強化。3月には本館2階に東急ハンズの期間限定小規模店舗「トラックマーケット」を誘致し、若年層や家族連れの集客に乗り出していた。その一方でアネックス館4階に03年から入居し、集客の核となっていた良品計画の「無印良品」が、シエスタハコダテ(本町)へ移転するのに伴い、3月に同店から撤退。後継テナントがいまだ決まっておらず、動向が注視されていた。

 ダイエー広報は「経営力の強化という観点から当然、さまざまな施策を検討してはいるが、閉店を前提とした検討をしているわけではない」としている。

提供 - 函館新聞社



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