道南2月倒産急増6件、建設業の苦境鮮明

update 2017/3/7 08:19


 東京商工リサーチ函館支店がまとめた渡島・桧山管内の2月の倒産件数は、前年同月比5件増の6件で、負債総額は同7・7倍の5億9000万円だった=別表。1カ月に5件以上発生するのは7年9カ月ぶりで、倒産の大半を占めた建設業の苦境が浮き彫りとなっている。

 6件のうち、建設関連が5件。業績不振と他社倒産の余波などによるもので、負債額の最大は木古内町の建設業で2億7000万円だった。

 倒産の背景にあるのは公共工事の減少。北海道建設業信用保証(札幌)がまとめた本年度上半期の道南の公共工事請負金額は、前年同期比5・8%減の499億7000万円で、過去10年で2番目に低い水準となった。函館建設業協会の菅原徹副会長は「受注量はピーク時の20年前と比べると半分以下。同業間での競争が激化する中、経費削減策も限界で、今後もある程度の倒産は覚悟しなければならない」と、苦しい胸の内を明かす。

 同支店は「北海道新幹線開業から1年を迎えるが、道南全体の建設業界はより厳しさを増している」と分析。先行きについて「建設業に加えて、原料高の影響を受ける水産加工業者も我慢の経営が続いている。2月のように5件前後の倒産が続くとは考えにくいが、小康状態から脱しつつあり、増加に転じる可能性がある」とみている。

提供 - 函館新聞社

その他の新着ニュース

前のページにもどる   ニュースをもっと読む



ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです