プレミアムフライデー、道南は様子見ムード

update 2017/2/22 08:04


 月末の金曜日の退社時間を早め、消費を促す官民の取り組み「プレミアムフライデー」(PF)が24日に始まる。函館市内では、特需を取り込もうと百貨店などがセールを予定しているが、肝心の企業は様子見ムードが広がっており、効果は限定的になりそうだ。

 PFは、経済産業省と経団連、小売りなどの業界団体が個人消費を喚起する目的で企画。毎月末の金曜日、企業が従業員に対して午後3時に仕事を終えるよう呼びかけるもので、長時間労働の是正など働き方改革につなげる狙いもある。

 市内近郊の大型小売店などでは、PF需要を取り込もうとさまざまな企画を打ち出している。テーオーデパートでは、24日午後3時半から、同デパート1階サンシャワー広場で体験教室「ファブリックパネルをつくろう」を開催する。同パネルは北欧発祥のインテリアアイテムで、自宅の部屋を彩るワンポイントアイテムづくりの時間として、PFを有意義に過ごしてもらうのが狙いだ。参加料は300円(税込み)。

 棒二森屋では24日から3日間、本館1階化粧品売り場で化粧品のサンプルをプレゼントするほか、アネックス館1階のスイーツ&カフェでは、特別メニューを提供する。

 イオン北海道は湯川店と北斗市上磯店で24日から3日間、「イオンビッグフライデー」を開催。日々の食事を少しだけ豊かにすることをテーマに、黒毛和牛やアンコウを使ったぜいたく鍋を提案するほか、春の新生活に向け衣料品や服飾雑貨などを特別価格で提供する。

 また、函館を代表するファストフード店「ラッキーピエロ」では、24日を含めた7月までの各月最終金曜日に、戸倉店や本通店、美原店など道南10店舗でカレーライス全品20%割引のサービスを行う。

多くの企業「人手不足で難しい」

 一方、大多数の市内企業は静観の構えで、久保俊幸函館商工会議所会頭は「まだ議論を始めておらず、実施する企業について聞いていない。現状は人手不足に苦しむ会社が多く、すぐに実行に移すのは難しい」と話す。卸売業で営業担当の会社員(45)は「実現すると家族で出かける時間が増えていいが、月末は特に忙しく、休むためにその分働くような本末転倒になりはしないか心配だ」と複雑な心境を打ち明ける。

 こうした中、PFに合わせて特別ツアーを販売する大手旅行会社もあり、観光都市の函館にとっては逆に書き入れ時となる可能性もある。日本旅行(東京)は、PF限定の1万円割引クーポンが完売になったといい、担当者は「出発地から2、3時間圏内で行ける温泉宿が特に人気。東北や道内から函館へ向かう旅行者が増えるのでは」とみる。

 市内のホテル関係者は「PFを当てにしてはいけないと思うが、新幹線効果持続につながれば」と話している。

提供 - 函館新聞社

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