市民会館、出演者用の通路設置 市教委が追加改修内容を公表

update 2016/7/22 09:48


 函館市教委は21日、市民会館の耐震改修工事に合わせて実施する追加の機能改修内容を公表した。耐震補強用に設置するフレームを利用した出演者用の通路や、大ホール扉の軽量化と二重化、中央棟1階のピロティ部分を屋内化することなどの12項目を実施設計に反映させる。

 文化団体などでつくる「市民会館のこれからを考える会」(宍戸雄一代表)が4月に提出した要望事項を基に、耐震改修工事と併せて追加対応が可能な事項を検討。総事業費は約35億円で、市教委は9月の定例市議会に実施設計費を盛り込んだ補正予算案を提出する方針。

 出演者用の通路は、ホール棟の外壁に設置する耐震補強用のフレームの内部を通行できるようにして、ロビーや観客席を通過せずに楽屋に出入りすることができる。大ホールの11カ所の扉はすべて軽量化し、1階ロビーと結ぶ4カ所は二重化して、公演中の光と音の漏れを防ぐ。また、大ホール搬入口付近の植え込みを舗装し、屋根を付けて、資器材搬出入時の課題を解消する。

 現在、大ホール棟と管理棟を結ぶ中央棟の1階部分は屋内化して待合スペースとし、女子トイレを拡充して設置。このほか、遮音のため、管理棟3階の小ホールや大会議室の壁を厚くすることや、ロビーなどのレンガ床を取りやめ、車いす利用者に配慮する。

 市教委生涯学習部生涯学習文化課は「楽屋の拡充はスペースの問題でできないが、主だった要望は反映できたのでないか。今後の実施設計で詳細を詰めていきたい」としている。

 一方で、考える会の宍戸代表らは同日、市民らから集めた市民会館の新築を求める署名1万4544筆を市教委に提出した。同会は改修と新築の費用対効果について疑問を投げかけ、「30数億円かけて20年後に改めて検討した結果、市民会館廃止となっては大変なこと」としている。

 署名は6月8日から今月20日までに市内のほか、近郊市町や道外からも寄せられた。当面、署名活動は継続する考えで、宍戸代表は「短期間だったが予想以上に多くの方々に関心を持っていただいた」と話している。

提供 - 函館新聞社

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