函教大学生が江差を診断、地域課題解決へ街歩き

update 2016/5/23 10:00


 道教育大函館校は本年度、地域の課題解決に向けて、学生や教員が住民と協働で取り組む「ソーシャル・クリニック(SC、地域課題診療所)」を立ち上げた。本年度は函館、江差、知内の3市町で実践する。最初の活動が22日、江差町内で行われ、2、3年の学生ら約30人が街中を徒歩で巡るなどし、江差の街並みや伝統文化に触れた。

 SCは地域の再生に向けて@診断(調査・検証)A処方箋(せん)(手法)の提供B治療(実践)−の3段階を地域と協働しながら進めていく。SCの活動を通して将来、まちづくりや地域振興を志す学生の人材育成にもつなげる狙いがある。単位が与えられる通常カリキュラムとは異なる活動で、政治学や統計学などさまざまな教職員が指導に携わる。

 今回、SCを“受診”する江差町は本年度、観光スポットのかもめ島や江差港マリーナの振興策「北の江の島構想」事業を計画していて、SCを通して具体案を練る考えだ。

 一行は町職員らの案内に従い、歴史的な建物が並ぶ「いにしえ街道」などを散策し、江差追分の実演を観賞。途中、照井誉之介町長も加わり、学生たちに「若者の視点でいろいろな意見やアイデアを出してほしい」と呼び掛けた。

 2年生の田畑裕柾さん(20)は「自分が住む港町とは異なり、刺激になった。たくさんのニーズに応えるのは難しいが、いろいろな世代の人が楽しめることを提案していきたい」と意欲をみせた。

 6月中旬には道教育大と江差町が包括連携協定を結び、具体的な活動を進める。
 SCを運営する「地域協働推進センター」の副センター長を務める池ノ上真一准教授(観光学)は「大学自ら地域に入り、住民とともに地域課題を見つけ解決につなげていきたい」と話した。

提供 - 函館新聞社

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